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モルディブ基本情報

<民族・言語・宗教>
民族はモルディブ人で、ルーツはスリランカや南インドとされている。

シンハラ系言語ディベヒ語が公用語。また多くのモルディブ人は英語を話すことができ、リゾート島ではスタッフによって英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語など様々な言語も話されている。

約2000年前にスリランカと南インドからモルディブに移住した住民は仏教の影響下にあったが,1153年,イスラム教に改宗した。住民のほぼ100%がムスリム。

<地理・気候>
モルディブは1190もの島々がつらなってできており、スリランカ南西部まで赤道をまたがって位置している。 その1190の島々のうち200には人が住んでおり、26の環礁をもつ群島となっていてその環礁それぞれが自然の海峡や礁湖、サンゴに囲まれている。領土の99%が海中であり、たった0.331%が陸地である。

高温多湿の熱帯気候で、年間を通して平均気温が26~33℃。季節はふたつのモンスーンに支配されている。 北東からモンスーンが吹く12~4月は空気もさわやかで穏やかな乾季が続き、南西から吹く5~9月は、雨が多く風の強い雨季となり波も高くなる。

海抜の最高が2.4mという平坦な地形であるため、近年の海面上昇と珊瑚礁の死滅により国土が消滅する危険にさらされている。1m海面が上昇すると国土の80%が失われると言われる。

<政治・外交・軍事>
国家元首は大統領で任期5年。議院は一院制で議席85、小選区制をとっている(任期5年)。 初代大統領イブラヒム・ナシールに代わり1978年11月にマウムーン・アブドゥル・ガユーム大統領が就任。以降6期30年の間にモルディブは観光立国として成長する一方、その独裁的体制に批判が高まり2004年以降の民主化改革の結果、2008年8月に民主的な新憲法が制定された。

地方行政区画は、首都マレと、7つの行政区の下で20のアトル(atholhu)に分かれる。首都マレは、カーフ環礁の中にあるマレ島とヴィリンギリ島の2島のみで構成される行政地区。アトルは「環礁」を意味する英語のatollに由来する語で、26ある自然的意味における環礁を行政管轄の観点から合一または分割し20に再編したもの。

1985年7月に英連邦に正式加盟。独立以来非同盟中立政策を外交の基本方針とし、全ての国との良好な関係維持に努めている。

近代以降、モルディブでは国家保安隊が警察機能を兼任していたが、一国における単一組織の権限が大き過ぎることが懸念されるようになった。1988年に同国の実業家が傭兵を使ってクーデター未遂事件を起こしたこともあり、2006年より警察機能を分離してモルディブ国防軍として再編成された。 全方位外交を旨としていることから安全保障条約などは締結していないが、諸外国軍との共同訓練等の軍事交流はある。

<経済>
モルディブ経済は水産業と観光産業が基盤となっている。観光部門がGDPの約3分の1を占めており、最大の外貨獲得源でもある。リゾート島は85~100もあるといわれ、基本的に1つの島に1つのホテルが存在する形式でホテルによって滞在する島を選択することになる。外国人は特別な場合を除いて許可された島以外には入ることができない。 2008年9月以降の世界的経済危機によって観光客は前年割れとなり2009年は-5.5%成長となったが、その後中国からの観光客の急増等により2010年、2011年の成長率は回復した。

漁業は、約5000隻の漁船を擁し漁獲対象はマグロ、ついでカツオ。これらは最大の輸出品目となっている。 モルディブには鉱物資源はほとんど存在しない。工業はココナツからのコプラ製造のみが確立している状態だが、2001年7月、政府は20年間で工業化促進を目指す「2020ビジョン」を発表している。

【まとめ】

  • 面積:298㎢(淡路島の約半分)
  • 人口:40.1万人(2014年)(世界銀行)
  • 首都:マレ
  • 民族:モルディブ人
  • 言語:ディベヒ語
  • 宗教:イスラム教
  • 政体:共和制
  • 元首:アブドッラ・ヤーミン・アブドゥル・ガユーム大統領
  • 国防予算:6,700万米ドル(2015年)
  • 主要産業:漁業及び観光
  • 主要輸出品目:鮮魚,水産加工物
  • 主要輸入品目:石油製品,食料品,建設資材,輸送用機械,機械
  • 主要貿易相手国(輸出):タイ,フランス,スリランカ,英国,イタリア
  • 主要貿易相手国(輸入):UAE,シンガポール,インド,マレーシア,スリランカ

参考資料:

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