World Map Bulgaria

ブルガリア基本情報

民族・言語・宗教

民族構成は、ブルガリア人が約85%、トルコ人が約9%、ロマ人が約5%となっている。
公用語は南スラヴ語系のブルガリア語で、文字はキリル文字が使用されている。観光用のホテル、レストラン、ビジネスでは英語も比較的通用する。
宗教は、キリスト教正教会の一員であるブルガリア正教会が82.6%、イスラム教が12.2%、その他、カトリック、プロテスタント、ユダヤ教などが少数。

地理・気候

ブルガリア地図 ブルガリアはバルカン半島の中央に位置し、国土の約3分の1は標高600メートル以上の山岳地帯である。国の中央を東西に走るバルカン山脈とスレドナ・ゴラ山脈にはさまれた一帯はバラの谷と呼ばれ、バラの一大生産地となっている。東の黒海沿岸と、ブルガリアの主要河川であるドナウ川沿いが丘陵地帯および平原となっている。

ブルガリアの気候はバルカン山脈で大きく分けられ、北側では冬は気温が低く多湿、夏は気温が高く乾燥している。南側は温暖で湿度が高く、地中海性気候の傾向をもつ。

政治・外交・軍事

1989年の独裁政権崩壊後、1991年7月に東欧諸国では初の民主的な新憲法を採択し、その後新憲法に基づく各種選挙(大統領選挙、議会選挙及び地方選挙)を実施し、民主制への移行を果たした。

国家元首は大統領で、国民の直接投票によって選ばれ、二期まで再選可能(一期5年の任期) 。軍の最高司令官、国家安全諮問会議の議長も兼ねている。国民議会は一院制。任期4年で240名の議員からなる。議会は法律の制定、首相および他の大臣の選出、予算、軍隊の配備、国際条約の批准の承認などを行う。

ブルガリアはNATO、EU加盟を中心とした欧州統合プロセスを最重要課題として進めた結果、2004年3月にNATO加盟を、2007年1月にはEU加盟を果たした。親欧米政策をとりながら、ロシアとの関係にも配慮している。また、バルカン地域の安定なしにブルガリアの繁栄はないとの立場から、すべての近隣諸国との友好関係の確立に努めている。特に、1996年に「南東欧協力プロセス(SEECP)」を提唱するなど、南東欧地域協力の推進、同地域の安定に積極的に貢献している。

2003年7月より5次にわたってイラクに400-500名の軍部隊を派遣(中南部の治安維持を担当)するなど、イラクの安定と復興に貢献してきた(現在は全部隊を撤収)。アフガニスタンには、ISAF(国際治安支援部隊)の枠組みで2003年8月から部隊を派遣し、最大時には約600名が治安維持業務等に従事していた。なお、ブルガリアは、そのほかEUやNATOのミッションで、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ及びマリにも部隊を派遣している。

経済

ブルガリア経済は1989年から劇的に縮小。生活水準は1989年以前の約40%にまで落ち込んだ。1991年から市場経済移行のための経済改革を開始したが、1996年の経済危機によるマイナス成長、500%を超えるハイパー・インフレにより大きな困難に直面。

1997年に通貨委員会制度を導入することにより、為替相場の安定、インフレの沈静、金利水準の低下、外貨準備高の増加等を図った。その後、ブルガリア経済はIMF主導の構造改革の下、マクロ的に一定の安定を達成。2004年には生活水準が1990年のレベルにまで回復。2007年1月1日には欧州連合(EU)へ正式加盟を果たし、2008年のGDPは341億ユーロにまで回復した。

2008年の年末以降、世界金融危機の影響を受け外国投資が大幅に減少し、2009年第3四半期には-5.8%のマイナス成長となったものの、輸出が持ち直し2013年はプラス成長を記録した。2014年も最低賃金や年金の引き上げにより内需が拡大し、実質GDPは1.7%となった。今後の課題は、インフラ整備、投資環境整備、産業振興等となっている。

主な産業は農業と工業。国土の約3分の1は農業に使用され、小麦、トウモロコシを中心とした混合農業や酪農が盛ん。タバコ、ブドウ、バラなど多くの農産物が輸出されている。また、工業においては化学・石油化学が中心で、石油製品は輸出もされている。その他、繊維や機械分野産業も行われている。

まとめ

  • 面積:約110,900km2(日本の約3分の1)
  • 人口:718万人(2015年世銀)
  • 首都:ソフィア
  • 民族:ブルガリア人(約85%)、トルコ系(9%)、ロマ(推定約5%)等
  • 言語:ブルガリア語
  • 宗教:大多数はブルガリア正教。他に回教徒、少数のカトリック教徒、新教徒等
  • 政体:共和制
  • 元首:ルメン・ラデフ(Rumen RADEV)大統領(2017年1月就任、任期5年(2022年1月まで))
  • 主要産業:農業(穀物・酪農)、工業(化学・石油化学、食品加工)
  • 主要輸出品目:機械類、石油製品、鉱物燃料、化学製品
  • 主要輸入品目:原油・天然ガス、機械類、運送設備
  • 主要貿易相手国(輸出): ドイツ(12.4%)、イタリア(9.1%)、トルコ(8.6%)、ルーマニア(8.1%)、ギリシャ(6.5%)
  • 主要貿易相手国(輸入): ロシア(12.1%)、ドイツ(11.6%)、イタリア(7.4%)、中国(7.3%)、トルコ(5.4%)
参考資料:
Wikipedia ブルガリア
外務省HP ブルガリア
DTACブルガリア観光情報局
ブルガリア
地図出典:
旅行のとも、ZenTech ブルガリアと周辺国の地図
写真出典:
Folklore by Florian Plag
Bulgaria-0583 – Rila Monastery – UNESCO Site by Dennis Jarvis

コメントはこちらから

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)