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タンザニア基本情報

1961年にイギリスから独立したタンガニーカと、1963年に同じくイギリスから独立したザンジバルが1964年に統合されてタンザニアが建国された。正式名称は、タンザニア連合共和国(United Republic of Tanzania)。

<民族・言語・宗教>
バントゥー系黒人が国民の95%を占め、タンガニーカでは99%がアフリカ系黒人であり、1%程のヨーロッパ系、アラブ系、インド系の市民が存在する。ザンジバルではアラブ人、アフリカ系黒人の他に、両者の混血が存在する。最大のアフリカ系グループはスクマ。その他、マサイ、ゴゴ、ニャムェジ、チャッガ等。

言語は、スワヒリ語(国語)と英語が公用語である。すべての小学校でスワヒリ語による教育が行なわれている。都市部では英語もかなり通用する。地方では各民族語が話されている。

宗教は、タンガニーカではキリスト教:30%、イスラム教:35%、アニミズム(伝統的宗教):35%で、ザンジバルでは99%以上がイスラム教という構成になっている。

<地理・気候>
タンザニアの面積945,087km²で日本のほぼ2.5倍。タンザニアでは世界でも有数の大自然とさまざまな野生動物を見ることができる。北東部には、アフリカ最高峰キリマンジャロ山(5,895メートル)がそびえ、北部ではンゴロンゴロ保全地域やセレンゲティ国立公園、南にセルース猟獣保護区とミクミ国立公園、西のゴンベ国立公園など生態学上貴重な野生公園も多い。

また、北部にはアフリカ最大の湖であり、ナイル川の源流であるビクトリア湖がある。西部には、最大水深1471mでアフリカ第1位のタンガニーカ湖がある。

気候は国土の大半がサバナ気候に属し、中央部がステップ気候、南部と北部の高原部が温暖冬季少雨気候である。タンザニアには雨季が2回ある。3月から5月にかけての雨季は雨量が多く「大雨期(マシカ)」、11月から1月にかけては、雨量は少ない「小雨期(ブーリ)」。旅行に適したシーズンは、1月と2月。

<政治・外交・軍事>
連合共和国大統領は本土および島嶼ザンジバルの有権者の直接投票により選出される。任期は5年。3選は禁止されている。一方で、島嶼ザンジバルには、連合共和国政府とは別の独自の司法・立法・行政自治権があり、独自の大統領を有する。本土タンガニーカのみの自治政府はない。議会は一院制(任期5年)定員357名。

1961年のタンガニーカ共和国独立、1964年のタンガニーカ共和国とザンジバルの合邦以降、ニエレレ大統領を中心とした強力な指導体制がとられ、非同盟外交を展開し、「アフリカ型社会主義」を追及した。20年以上にわたり大統領を務めたニエレレ大統領が引退表明後、1985年に選出されたムウィニ大統領は、社会主義的政策の緩和、経済自由化を推進し、1992年に複数政党制を導入した。

タンザニア人民防衛軍は陸軍、海軍、空軍の三軍から構成され、総人員は約27,000人である。兵制は志願制を採用。

<経済>
独立後、社会主義経済政策を推進していたが、1980年代に入り経済は危機的状態に陥り、1986年以降、世銀・IMFの支援を得て、社会主義経済から市場経済へと転換。規制緩和等を通じ経済改革を推進したが、90年代は経済が停滞。その後2000年頃より経済成長。

東アフリカではケニアに次ぐ経済規模であり、経済成長率は2001年以降6〜7%台に達しており、東アフリカ諸国の中でも特に急成長を遂げている国である。農業、金やタンザナイトなどの鉱業、観光業が産業の中心であるが、近年は製造業、商業・通信業・金融業といった分野での成長が顕著である。主要農産物はコーヒー(キリマンジャロ)、紅茶、スパイスなど。

東アフリカ沖では天然ガス田が次々と発見されており、タンザニアの推定埋蔵量は25兆立方フィートはあるとされている。2020〜21年ごろの生産開始を目指し開発が進められている。

【まとめ】

  • 面積:94.5万㎢
  • 人口:4,925万人(2013年:世銀)
  • 首都:ドドマ(法律上の首都
  • 民族:スクマ族、マコンデ族、チャガ族、ハヤ族等(約130)
  • 言語:スワヒリ語(国語)、英語(公用語)
  • 宗教:イスラム教(約40%)、キリスト教(約40%)、土着宗教(約20%)
  • 政体:共和制
  • 元首:ジャカヤ・ムリショ・キクウェテ(Jakaya Mrisho KIKWETE)大統領(2005年12月21日就任、2010年11月6日再任、任期5年)
  • 首相:ミゼンゴ・ピーター・ピンダ(Mizengo Peter PINDA)
  • 国防予算等:327百万ドル
  • 主要産業:農林水産、製造・建設等、サービス
  • 主要輸出品目:金、タバコ、コーヒー、カシューナッツ等
  • 主要輸入品目:石油、輸送機器、機械類、建築資材等
  • 主要貿易相手国(輸出):南ア、スイス、中国、インド、ケニア
  • 主要貿易相手国(輸入):スイス、中国、アラブ首長国連邦、南ア、バーレーン、インド

参考資料:

地図出典:

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