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アゼルバイジャンワインについて

古代から作られてきたアゼルバイジャンワイン。近年、再度?世界に知れ渡るようになってきた。伝統国でもニューワールドでもない、「古くて新しい」ワインのことを知ってみよう。

アゼルバイジャンワインの歴史

コーカサス地方はワイン発祥の地とされ、8,000年前にグルジアで、アゼルバイジャンでは7,000〜6,000前からワインが作られ始めたと言われている。 その当時のワインは現在のものとは全く違って濃度が高く、蜂蜜のような味だったとか。 そのままでは飲めないので人々は水で薄めて飲んでいたと考えられている。

1980年代の旧ロシア統治時代にワイン作りが禁止(アメリカの禁酒法のようなもの)される前には、年間200万トンのブドウ(GDPの40~45%にあたる)を生産していた。 独立後ワイン作りを復活させ、徐々に活気づいてきているものの、年間ブドウ生産量は15万トン(2013年)といまだ以前の10分の1以下である。

現在の状況

主な産地は、シャマキ(Shamakha)、イスマユル(Ismaily)、ガバラ(Gabala)、ガンジャ(Gandja)、トブズ(Tovuz)。 アゼルバイジャンではシャルドネ、メルロー、シラー、カベルネソービニヨン、リースリングといった代表的なブドウの他、地域伝統の種も含め200〜300種類のブドウが栽培されており、現在17のワイナリーが存在する(2015年時点)。

2012年時のワイン生産量は500万リッター(約55万5千ケース)と、グルジアワインの生産量9500万リッターと比べてまだまだ少ないものの、原油価格の不安定さをカバーするためにも政府もワイン産業の発展を後押しし、ゆるやかに成長を続けている。

アゼルバイジャンワインの展望

アゼルバイジャンはイスラム国家でありながら、アルコール類の製造・消費に寛容な国である。近年、国内若中年層が赤ワインを好んで飲んでいるということもあり、 国内消費の伸びは順調である。ロシアでも好んで飲まれているため、現状での主な輸出先はロシアのみであるが、今後ヨーロッパ・アメリカへの輸出も計画されている。

一部愛好家からはフランスワインより高く評価されることもあるアゼルバイジャンワイン。昨今は辛口ワインが多く生産される傾向があるようだが、アゼルバイジャンのワインは甘口もしくはやや甘口が特徴。 日本へもすでに輸入されてきているので、今後、さらに手軽に購入できるようになることを大いに期待する。

参考資料:

地図出典:

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