World Map Fiji

フィジー基本情報

フィジーは日本から南へ約 7,000Kmの南太平洋のほぼ中央部に位置し、13万haの海上に散らばる島々で構成される島嶼(とうしょ)国家。その地理的位置のみならず、南太平洋の民族や文化が交差する島々として「南太平洋の十字路」と呼ばれている。

<民族・言語・宗教>
民族は、フィジー系が51%、インド系移民が44%、その他ヨーロッパ人、中国人など5%である。19世紀の後半、西洋との接触でもたらされた、伝染病が原因でフィジー人絶滅の危機にさらされた。宗主国イギリスは人種絶滅を避けるためサトウキビ・プランテーションの契約労働者としてインド人導入政 策をとりインド人移民が始まったのである。

宗教は、フィジー系はほぼ100%がキリスト教徒、インド系はヒンドゥー教徒、イスラム教徒などに分かれ、 中国系の仏教徒もわずかながら存在する。

公用語は英語。その他フィジー語とヒンディー語がそれぞれの民族で使用されている。

<地理・気候>
総面積は約1万8千km2。日本の四国とほぼ同じ大きさ。島の総数は 330以上。首都スバがあるビチレブ島にはナンディ国際空港や多くの大型リゾートホテルがある。その他の主な島としては、オバラウ島、バヌアレブ島、タベウニ島(ガーデン・アイランド)がある。

全島が熱帯雨林気候。年間を通して気候に恵まれており、各月の平均気温は23~28度。年間を通して泳げる常夏の国である。

<政治・外交・軍事>
大統領を元首に戴く象徴大統領制、首相が行政権を掌握する議院内閣制。2014年9月までは軍事政権だった。一院制。

従来より、豪州、ニュージーランド及び南太平洋諸国との協力関係を重視。しかし、2006年12月のクーデター発生以降、豪州、ニュージーランドとの関係が冷え込む中、近年では中国、ASEAN、アラブ諸国等との関係を重視。2006年のクーデターを受け、英連邦及び太平洋諸島フォーラム(PIF)はフィジーの参加資格を停止。2014年9月の総選挙を受け参加資格停止を解除するも、復帰には至っていない。

軍事の主な構成は正規軍(Regular Force)、地域軍(Territorial Force:48時間以内の動員のため配置)及び海上部隊(Naval Squadron)で総勢約3,500名(2009年)。兵役は志願制。

<経済>
砂糖生産と観光が主要産業。観光で得る収入は2億7000万ドルにのぼり、耕地面積は26万haある。貿易は大幅な輸入超過である。 輸出品は、野菜や果物、アメリカで人気の高いフィジーウォーター、砂糖、マホガニー、パルプ、衣料品、コプラ、ココナッツ石鹸、食料品など。サトウキビ栽培は19世紀にヨーロッパ人が島にやって来たときに始まるが近年は機械の老朽化等の問題がある。

2010年度の調査では、フィジーを訪れた観光客は631,868人。オーストラリア人観光客が50.4%を占めて一番多く、2位はニュージーランド、3位はアメリカという順になっている。

【まとめ】

  • 面積:1万8,270km2(四国とほぼ同じ大きさ)
  • 人口:約88万1千人(2013年、世界銀行)
  • 首都:スバ
  • 言語:英語(公用語)の他、フィジー語、ヒンディー語を使用
  • 宗教:フィジー系はほぼ100%キリスト教、インド系はヒンズー教、イスラム教。全人口に占める割合はキリスト教52.9%、ヒンズー教38.2%、イスラム教7.8%
  • 政体:共和国
  • 元首:ラトゥ・エペリ・ナイラティカウ大統領(2009年11月就任)
  • 首相:ジョサイア・ヴォレンゲ・バイニマラマ
  • 主要産業:観光、砂糖、衣料
  • 主要輸出品目:衣類、砂糖、金、魚類、木材チップ
  • 主要輸入品目:機械・輸送機器、工業製品、食料品、雑貨品、鉱物燃料、化学品
  • 主要貿易相手国(輸出):米国、豪州、サモア、英国
  • 主要貿易相手国(輸入):シンガポール、豪州、ニュージーランド、中国
  • 主要援助国:豪州、日本、EU

参考資料:

地図出典:

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