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ベナン基本情報

民族・言語・宗教

ベナンにはおよそ46の民族が居住し、特に中南部のフォン人(25%)、南部のアジャ人((6%)、南部のヨルバ人(12%)、北部のバリバ人(12%)などが大多数を占め、他にプール人、ソンバ人がいる。

フランス語が公用語として指定されており、その他にフォン語、ヨルバ語、アジャ語、バリバ語など各民族でそれぞれの言語が話されている。

人口の約43%がキリスト教徒、約24%はムスリム、約17%は地域固有教宗ヴォドゥン(ヴードゥー教)、6%は伝統宗教を信仰。アニミズム信仰、ヨルバ人のオリシャ信仰、フォン人のヴォドゥンも存在し、ウィダがヴォドゥン信仰の中心となっている。アメリカ大陸の黒人宗教ヴードゥー教はベナン発祥といわれ、奴隷貿易の拡大や革命後のハイチ人の移動とともにハイチ、キューバ、ブラジル、北アメリカへ広がったと言われている。1992年にベナン国教となり、毎年1月10日は国を挙げてのヴォドゥン休日となっている。

地理・気候

ベナン共和国 西アフリカに位置するベナンは南北に長く、西にトーゴ、北西にブルキナファソ、北東にニジェール、東にナイジェリアと接し、南は大西洋のギニア湾に面する。

ベナン湾一帯は高温多湿の熱帯雨林気候で、雨期は4~6月と9月下旬~10月下旬の年2回。 首都ポルト・ノボの年平均気温は27℃で、2~4月が最も暑い。 アタコラ地方の一部は豪雨に見舞われることもある。中部はサバナ気候、北部日中気温46℃に達することもある乾燥気候。

政治・外交・軍事

国家元首である大統領は民主的な選挙によって選出され、行政権を担う。下院で選出された首相と共に行政執行を担当する。12の地方行政区分を有し、憲法上の首都はポルト・ノボであるが、経済的にはコトヌが最も発展している。

1989年に社会主義体制を放棄、市場経済体制に移行し、1990年に大統領制、三権分立、複数政党制および議会制民主主義を定めた新憲法(「ベナン共和国憲法」)を制定、民主化が実現した。憲法に則った大統領選挙および平和的政権交代が累次に亘って行われており、西アフリカにおける民主国家のモデル国となっている。

従来、社会主義国として東側諸国と緊密な関係にあったが、1989年にマルクス・レーニン主義を放棄した後は西側先進国との関係強化を進めた。歴代大統領は、特にアジア諸国との経済面を含む関係強化を目指しており、1990年に韓国、1994年にシンガポール、ブルネイ、インドネシア及び1995年にマレーシアと外交関係を樹立。近年、中国及びインドとの関係を強め、両国は主要貿易国となっている一方、隣国の地域大国であるナイジェリアとの関係は不安定であったが、国境画定や経済面での協力で近年改善が見られ、増加する海賊対策を通じ安全保障面での協力も活発化している。

ベナン軍は陸軍、海軍、空軍の三軍と国家憲兵隊により構成される。徴兵制が敷かれており、18歳以上の国民には18か月の兵役義務が課せられている。

経済

ベナンにおける主な産業は、GDPの30%以上を占める第一次産業(棉花、パームオイル、トウモロコシなど)と、コトヌ港での湾港サービス業である。近年はコトヌ港における大幅な運営改善と、主要な輸出品である綿花を始めとした農産物の増産により比較的堅調な経済成長を実現している。しかし、慢性的な電力不足や、綿花の価格が世界的に下落していることなどが今後の成長の不安材料となっている。

経済において周辺国、とりわけ石油の80%を依存しているナイジェリアから受ける影響が大きく、2012年にナイジェリア政府が石油製品に対する補助金を一部撤廃した際には、ベナン国内で一時的に急激な物価上昇率を記録した。

2012年以降の経済成長率は年間5%以上で推移しているものの、急速な人口増加や格差の拡大により貧困を十分に削減するには至っていない。政府はさらに多くの外資導入を計画しており、観光をより強調し、新食糧生産システムと農産品の開発を促進し、新しい情報技術とコミュニケーション技術を奨励している。

まとめ

  • 面積:112,622km2(日本の約3分の1)
  • 人口:1,060万人(2014年、世銀)
  • 首都:ポルト・ノボ(Porto-Novo)
  • 民族:フォン、ヨルバ(南部)、アジャ(モノ、クフォ川流域)、バリタ、プール(北部)、ソンバ(アタコラ山地、トーゴ間)等46部族
  • 言語:フランス語(公用語)
  • 宗教:伝統的宗教、キリスト教、イスラム教
  • 政体:共和制
  • 元首:パトリス・タロン大統領(Patrice TALON)(任期5年、次回選挙は2021年3月の予定)
  • 主要輸出品目: 綿花、カシューナッツ、木材
  • 主要輸入品目:食品、資本財、石油製品
  • 主要貿易相手国(輸出):中国、インド、レバノン、ニジェール、ナイジェリア
  • 主要貿易相手国(輸入):中国、アルジェリア、米国、インド、タイ
  • 主要援助国(2012年、OECD/DAC、単位:百万ドル):(1)フランス(49.41)(2)ドイツ(47.63)(3)米国(44.08)
参考資料:
Wikipedia ベナン
外務省HPベナン
NPO法人IFE ベナン共和国について
駐日ベナン共和国大使館HP 国情報
アフリカ旅行の道祖神 ベナンの旅行情報
地図出典:
外務省ODAメールマガジン第163号
写真:
Local Residents by David Stanley
Cotonou Traffic by David Stanley

  • 匿名 より:

    ベナンについてきれいにまとめてあって、ありがたかったです。

    • Key Noters Administrator より:

      お役に立てて良かったです。今後も様々な情報をお届けしていけるようにいたします。

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