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セーシェル基本情報

セーシェルは「インド洋の真珠」と呼ばれており、主に西洋から美しい海に魅せられて、観光客が多く訪れる国である。

<民族・言語・宗教>
セーシェル国民の先祖は黒人とマダガスカル系のマルガシュ人とのクレオールを筆頭に、アラブ系、インド系(印僑)、アフリカ系、ポリネシア系、ヨーロッパ系(フランス)、華人と多岐にわたっている。

セーシェル・クレオール語 91.8%(フランス語がベースのクレオール語)、英語4.9%、フランス語、すべて公用語である。セーシェル・クレオール語 はもともとのフランス語と比較して、単語の綴りはかなり簡単になっている。1976年の独立以来、セーシェル政府は独自の正字法と文法とともにクレオール語をひとつの言語として発展させようとし、クレオール語学会 を設立した。
宗教は、キリスト教約90%(カトリック86.6%)、その他の宗教が4.1%となっている。

<地理・気候>
セーシェルは大小様々な島々から成り立ち、首都ヴィクトリアのある最大の島マヘ島からアフリカ大陸(ソマリア)まで1,300km離れている。世界遺産「ヴァレ・ド・メ自然保護区」を含む二番目に大きなプララン島(プラスリン島)のほか、環礁として世界第二位の規模を持ち世界遺産に登録されているアルダブラ環礁などが存在している。
年間を通じて日中の最高気温は28度~31度C、最低気温は24度~25度Cで、月間降水量は6~8月が最も少なく100mm以下、それ以外の時期は100~300mm、1月は300mmを越える。


<政治・外交・軍事>
立憲共和制。1976年に英国より独立し、1978年の一党制宣言以来セーシェル人民進歩党(SPPF)による独裁であったが、1991年12月複数政党制導入を決定。1993年に行われた複数政党制導入後初の選挙ではルネ大統領が再選され、与党SPPFが圧勝した。
日本とは、1976年に外交関係を樹立。小島嶼国であるセーシェルは全方位外交を展開しており、歴史的に関係の深い欧州諸国に加え、中東、アフリカ、アジアとも関係強化を図っている。
陸軍200人、沿岸警備隊250人から成る「セーシェル人民防衛軍」 (Seychelles People’s Defense Forces: SPDF) を有する。過去には徴兵制が施行されていたが、現在は廃止。独立時には国軍は存在していなかったが、1977年のクーデター後、ルネ大統領派の民兵を基礎としてSPDFが結成された。


<経済>
セーシェルはアフリカで高水準の国民所得を誇っており、一人当たり国民総所得は15,115米ドル。赤道ギニアに次ぎアフリカ第2位の地位を保っている(2015年 IMF)。主要産業は観光業。また、マグロを主とする魚介類、石鹸の材料となるコプラ、ココナッツの輸出等も重要な収入源である。
一党支配体制時代のルネ大統領により企業の国営化等、社会主義的政策が進められたが、1993年に再選された後は、国営企業の民営化、市場経済への移行等政策転換を図っていると同時に、観光業と漁業に依存しているため、経済の多角化が進められている。

【まとめ】

  • 面積: 460km2(ほぼ種子島大、115の島から成る)
  • 人口: 約89,170人(2013年:世界銀行)
  • 首都:ヴィクトリア(マへ島)
  • 言語: 英語、仏語、クレオール語
  • 宗教: キリスト教(約90%)
  • 政体: 立憲共和制
  • 元首: ジェイムス・アリックス・ミッシェル大統領
  • 国防予算等: 10百万ドル(2011年)
  • 主要産業: 観光業、漁業(まぐろ)、農業(ココナツ、シナモン、バニラ)
  • 主要輸出品目: マグロ缶詰、鉱物燃料、魚肉等
  • 主要輸入品目: 機械、鉱物燃料、機械製品等
  • 主要貿易相手国(輸出): フランス(27.0%)、英国(19.1%)、イタリア(11.0%)、日本(9.1%)
  • 主要貿易相手国(輸入): サウジアラビア(35.4%)、スペイン(19.1%)、フランス(12.1%)、インド(7.6%)

参考資料:
Wikipedia セーシェル
外務省HPセーシェル
Wikipedia セーシェル・クレオール語
世界経済のネタ帳

写真出典:
Closeup of a Toroise, by David Stanley
Silhouette Island by Didier Baertschiger


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