日本では一般にあまり知られていないようだが、キルギスは旧ソ連時代からハチミツの生産で有名で、そのクオリティは世界的にも高く評価されている。高原地帯で採取されるハチミツ。放牧家畜との共存により、サステナブル(持続可能)な土地の保全にも役立っているようである。
世界で認められているキルギスのハチミツ
- Kyrgyzstan Wins Sweet Praise at International Honey Contest
http://www.eurasianet.org/node/67624
EURASIANET.orgの記事。
2013年にウクライナで開催された国際養蜂会議(International Apicultural Congress) でキルギスのハチミツがメダルを5つ獲得したという内容。費用の関係で5品しか出品できなかったが、もっと出していればとの後悔と自信の両面も。次回のコンテストは2015年に韓国で開催予定。そこでのキルギスの活躍を大いに期待したいところ。 - Kyrgyztan’s honey fair draws international visitors
http://www.kabar.kg/eng/society/full/10693
Kabar National News Agencyの記事。
キルギスの首都ビシュケクで開かれたハニーフェア。国中から80種類ものハチミツが集められたのだとか。ハチミツ生産は年間2,000トン。そのおよそ90%が輸出されておりアラブ諸国が輸出先としてかなりの割合を占めているが、近年中国へのシェアも広げているらしい。 - Holy Clover
http://www.holyclover.com/
クオリティ高いキルギスのハチミツを日本で紹介・販売しているサイト。
在日キルギス共和国大使館のお墨付き。HP内でキルギスの歴史や文化を紹介している「キルギス便り」も興味深いブログ。
高原地帯での養蜂
- 「養蜂がキルギスの土地劣化を軽減」
国連大学によるビデオ(8分25秒)。放牧によって土地がやせてしまうことを防ぐため、家畜の数を減らし、旧ソ連時代に行っていた養蜂を復活させた人の話。土地の劣化に対する解決のため、プロジェクトが組まれて色んな人が関わっていることも伺う知ることができる。
土地劣化の問題
- 「放牧地を探して キルギスの放牧者とその家族」
こちらも国連大学によるビデオ(8分9秒)。遊牧民の日常を描いた動画。移動式住居「ユルタ」の内部や解体風景も登場。自然豊かに見えるキルギスでも気候変動が大きく影響を及ぼしている。乾燥地帯の割合は2100年には50%にまで上がると予測され、遊牧民の生活および放牧による生産高にも支障が出ている。
キルギスのハチミツがなかなか日本で手に入らないのは、生産・流通コストの問題、もしくは輸入関税などの問題が絡んでいるのだろうか。しかし世界が認める良品。ぜひ日本でも普及し、その売上を環境問題解決に回してもらいたいものである。