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GROOVY LIFE in KYRGYZ! ~キルギスで人生をグルーヴ~ Vol.8

放課後の活動(日本文化紹介)

Саламатсыздарбы(こんにちは)!キルギス愛に溢れる男、長谷川貴司です。
最近は「働き方改革」の流れで兼業や副業を認める企業も増えてきましたが、なんと、私が勤める会社でも兼業がOKになりました。これからは「兼業音楽家」という肩書きで社会に貢献していきたいと思います。

そして、いきなり宣伝ですが、5/21にカナダの「Pineapple Uplifting」というレーベルから、「Lightning EP」をリリースしました。ROY AIZAWAさんのオリジナル曲「Lightning」と、日本人リミキサー3名(Clean Tears、MaS@、DJ Vodka)によるリミックスが収録された全8曲の構成です。おかげさまでbeatportのトランスチャートで先日3位にランクインすることができました。私、DJ Vodkaは、中央アジアの民族楽器とサイケデリックトランスを融合させたリミックス曲を提供しています。雷鳴轟くイシククル湖を思い浮かべながらつくった作品です。ぜひ、聴いてみてくださいね!

さて前回Vol.7では、放課後自主的に行っていた活動の一つとして日本語講座を紹介しましたが、今回は日本文化を伝える活動について触れたいと思います。

ところで日本ではあまり知られていませんが、キルギスはかなりの親日国と言えます。日本人とキルギス人のルーツは同じで、「魚の好きな者が日本へ渡り日本人となり、肉の好きな者がキルギス人となった」という「海幸彦と山幸彦」のような伝説があり、政治家のスピーチでも語られることがあります。

私としては、これは伝説というよりも、事実ではないかと思います。日本には古来より様々な民族が交易に来ていて民族的にも文化的にも融合しているので、その中にキルギスから来た一族がいてもおかしくはないわけです。そんな背景があるので、キルギス人は日本に対して好意的ですし、日本語や日本文化に対してとても熱心です。

そんな状況で私が現地で痛感したことは、私自身が日本文化を知らなすぎるということでした。日本文化について質問されても答えられないことが多くて困りました。私はお酒を飲まないので、日本酒ですらうまく説明できませんでした(笑)。ですので、将来海外で活躍したいと思っている方は、なんでもよいので日本文化を趣味として取り組むことをお勧めします。茶道、日本舞踊、剣道、生け花、和楽器などが代表格だと思いますが、折り紙でもいいと思います。現地で日本の魅力を伝え、ファンをつくることが日本のためにもなりますし、仕事にも良い影響があるはずです。

では、そんな日本文化を知らない私が、日本文化を伝える活動を一体どのように進めたかご紹介しましょう。

まずは、同僚教師を日本に派遣することにしました。実際に日本で文化に触れてもらい、帰国後にインフルエンサーとして語ってもらった方が話が早い(笑)。ちょうどよいタイミングで、ビシュケクの日本大使館から、学校教師を日本に派遣するプログラムのお話をいただいたので、すぐに校長のリュドミラ・ニコラエヴナに打診し、教頭のイリーナ・ヴァレーリエヴナの派遣を決めました。

このプログラムでは、東京、京都、静岡の学校を訪問し、授業の視察をしたようです。そして、観光はもちろん、富士山が見える静岡の民家にホームステイ。がっつり日本文化を体験して帰ってきたイリーナ・ヴァレーリエヴナは、それ以降、良き理解者となり、日本文化紹介のため様々なサポートをしてくれました。

例えば、彼女は歴史の教師だったので、「原爆展」という企画を一緒にやりました。私は広島出身なのですが、「原爆で荒野になった広島は住める街なの?」という質問は海外ではまだ普通に聞かれることがあります。原爆の悲惨さを伝えると同時に、現在のイケてる広島を伝えることは広島人としての義務です。早速、広島平和記念資料館から写真やDVD等の資料を取り寄せて学校に展示し、生徒と千羽鶴をつくって広島の平和記念公園に送りました。


職員室の日本ボード(イリーナ・ヴァレーリエヴナ作)

また、その千羽鶴をつくるために、折り紙の普及にも務めました。ちなみに、私はその時まで鶴の折り方を知りませんでした(笑)。ネットで折り方を調べて予習し、美術のエレーナ先生と、美術が得意な生徒のチナラに折り方を伝授しました。あとは彼女たちが授業や放課後に他の生徒に広めてくれたのでした。


折り紙授業(エレーナ先生)

放課後の折り紙研究(チナラ)

さらに、剣道の講習もやりました。私に剣道の経験はないですが(中学校の授業でやったけど)、青年海外協力隊員の中にバリバリの剣道女子がいて、彼女が日本から防具や竹刀を取り寄せて子供達に指導していました。自分ができなくても、できる仲間を集めればいろんなことができるということを学ぶいい機会にもなりました。

キルギスに限らずこれから海外で活躍される方には是非仕事の合間に日本文化を伝え、交流を通じて日本のファンをつくってもらえたら嬉しいです。同時に、現地の文化を知って体験する活動にも力を入れてください。そうすればより現地の人々との強い絆が生まれます。


剣道経験がなくても紹介はできる(笑)

今回はここまでです。次回は私のキルギス文化体験について紹介したいと思います。お楽しみに!


  • 池田 伸一 より:

    キルギス行ってみたいですね。
    因みに現在はフィリピンに年数回剣道の指導に行ってます。
    学生時代は茶道会の幹事長をしてました。

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