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GROOVY LIFE in KYRGYZ! ~キルギスで人生をグルーヴ~ Vol.7

放課後の活動(日本語講座)

Саламатсыздарбы(こんにちは)!キルギス愛に溢れる男、長谷川貴司です。
GWは楽しく過ごせましたか?私にとって大型連休は音楽制作に没頭できるチャンス!完全に引きこもっていました(笑)。数年前までは、GWには日本を飛び出してロシア語圏を旅していましたが、中でも思い出深いのが2014年のGWです。Vol.1に登場したロシア語の先生(ラビヤさん)の紹介で、ロシアのウリヤノフスクという街のカフェでDJをしました。そのカフェには、たまたま日本人のお客さんが来ていて、とても喜んでいただけました。ウリヤノフスフクでは当時ブリヂストンが工場建設をしており、お客さんは現地に駐在する日本人社員の方々でした。意外な場所で日本人と遭遇するとテンションあがりますよね!

さて、今回は放課後の活動について紹介します。私はPCインストラクターという職種で派遣されたわけですが、やはり、せっかく日本人が学校にいるのだから日本語を習いたいという要望が生徒から聞こえてきます。しかし当然ですが、日本人だからといって簡単に日本語を教えられるわけではありません。日本語教師という専門スキルと経験が必要です。ただ、青年海外協力隊員たるもの、未知の領域に立ち向かって得られる経験こそが帰国後の武器になるわけなので、思いつくことはとにかくやってみることにしました。

まずは日本語指導の現場を観察することにしました。幸い一緒にキルギスに派遣された同期が、キルギス国立民族大学(KNU)で日本語教師として活動していたため、授業を見学させてもらったり、ネイティブ日本人の特別ゲストとして授業に参加させてもらったりしました。さすがに大学の授業を、チョルポン・アタでそのまま再現できるとは思えませんでしたが、使われている教科書や教師用の教材はとても参考になりました。自分なりに研究すればところどころ活用できると感じたので早速、教材を取り寄せることにしました。

実は、キルギスはAmazonが使えます!チョルポン・アタの自宅までは届きませんが、例えば首都ビシュケクにあるJICAキルギス事務所を届け先にすれば問題なく届きます。 これからキルギスに長期滞在する方は是非Amazonを物資調達手段として活用してもらえればと思います。ちなみに、首都から地方に荷物を届けるのは難易度が高いです。2009年当時は知人に運んでもらうか、地方行きのタクシーの運転手に託すかしか選択肢はありませんでした。


キルギス国立民族大学学生との交流
(実は写真の半分は日本人ボランティアですが見分けがつきません)

日本語指導者向けの本を読んで、教える側も教わる側も楽しめる内容を検討した結果、「①あいさつ」、「②5W1Hの基本会話」、「③ひらがな」、「④名前を漢字で書く」、「⑤JPOPを歌う」というテーマを決めました。特に私からスケジュールを組むということはせず、日本語をやってみたいという生徒がいたら、放課後に5人くらい仲間を集めてもらい、その時の気分で①〜⑤のテーマを選んで教えました。

残念ながら②の5W1H基本会話はうまく教えることができませんでしたが、①や③によって、日本語を口に出す生徒が増えました。④は名前の音や意味にあう漢字を書くだけなのですが、とても喜ばれました。キルギスの女性はアイスルー、アイヌーラ、アイザーダなどの「アイ」がつく名前が多いです。「アイ」は「月」を意味しますので、「月」の漢字を使ったり、音のまま「愛」の漢字を使ったり、その時の思いつきで漢字を教えていました。例えば、アヤーナという名前だと、「彩奈」や「愛夜菜」など、日本人の名前で当てはめることもできるので、そんな発見をみんなで楽しんでいました。

⑤のJPOPは、2009年の大晦日にビシュケクの日本センターで、NHK紅白歌合戦を見たのですが、アンジェラ・アキの「拝啓 〜十五の君へ〜」を聴いて、教材としても使えると判断し、即 AmazonでCDを取り寄せました。やはり、歌の力はすごいですね!意味はわからなくても、生徒は歌詞を完璧におぼえてしまいました。おかげで私も学校行事で何度か生徒と一緒に歌いました。


東日本大震災時は日本語でメッセージを作成

俺専用携帯ケース(生徒のチナラ作)

この活動は、日本に興味を持ってくれる生徒がひとりでも多くなればいいなと思いながらやっていましたが、なんとこの取り組みが一人の生徒の人生に影響を与えることになるのでした。Vol.5で、PCに「たかし」と書いている生徒の写真があります。実はこのヤーナという生徒、オスモノフ中等学校を卒業後、日本語研究に強みをもつビシュケク人文大学に進学し、日本への留学も達成するのでした。そして2017年8月、ついにヤーナと東京で再会することができました。彼女は現在、日本語のスペシャリストとして政府機関で働いています。将来彼女がキルギスと日本の架け橋になることを願っています。できれば、私の目標であるキルギス独立記念式典でのDJプレイ実現に力を貸していただけるとありがたいです(笑)。


日本語講座によく来てくれた生徒たち

7年後に日本語の使い手になるヤーナ(右)

今回はここまでです。次回も放課後の活動や部活について触れたいと思います。お楽しみに!


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